マームとジプシー
- 伊野香織(左)
ニューヨークで一番有名な日本人、
それが伊野香織だ。
抜群の歌唱力を武器に
ブロードウェイだけに留まらず、
ハリウッド作品にも多数出演してきた。
そんな彼女がプロレスに目覚めたのは、
アナコンダと格闘する役を演じたこと。
女優か、レスラーか――。
伊野が選んだステージは、四角いジャングルだった。
- 召田実子(右)
伊野と同じ悩みを抱えていた女優が、
ロンドンはウエストエンドにいた。
召田実子だ。
幼児から老婆まで、
多彩な役どころを演じてきた彼女の転機となったのは、
童謡をモチーフとした作品に出演したことだった。
マサカリ担いで熊にまたがったその瞬間、
眠っていた何かが目覚めるのを、召田は感じたという……。
コツブ桃山城
- 島田桃依(上)
「タイで日本人の女はモテる」――。
噂を耳にした島田がタイを訪れるのに
さほど時間はかからなかった。
男にモテる職業といえば、ホステスだ。
カタコトの言葉で接客を始めたものの、
どういうわけだか一向にモテない。
何度目かの失恋に嫌気がさし、
氾濫するメコン川で入水自殺をはかった島田。
それを助けたのが、高山玲子であった。
- 高山玲子(下)
高山玲子はタイ山奥のジャングルで生まれた。
幼少期から猛獣相手に稽古を積んだ彼女に、
原住民のあいだでもかなうものはいなかった。
彼女に目を付けたプロモーターたちが、
何とかリングに上げようと誘い続ける。
だが彼女は父の教えを守り、誘いを断り続けた。
父はイギリスの新聞記者にそそのかされ、
日本でボクシングのリングに上がり、
再起不能となったのである……。
坂口真由美
坂口真由美(お手伝い)
小さな街の洋服お直し店に、坂口は生まれた。
19の夏、たまたま父の代わりに店番をしていたとき、
高山がリングコスチュームの修繕を依頼するため来店。
初めて目にしたリングコスチュームはきらびやかで、
彼女を女子プロレスの世界にいざなうきっかけとなった。
ある日、いつものようにお直しにきた高山がつぶやく。
「最近、人気が薄れてきてるんだよねー……」
坂口は思った。
何か私にも手伝えることはないだろうか、と。
はたして彼女は、一体何を手伝うのだろうか……?
・得意技
話がまとまらなくなる、三食食べ
・好きな精進料理
肉、BIOヨーグルト
・好きなこと
雑誌の切り抜き、連想ゲーム
ロマンスメイツ
- 森翔太(左)
きっかけは、ジャニーズJr.に応募したことだった。
応募がクラスの女子にばれた森は、
「勘違い野郎」と女子に罵られるようになった。
女性を、ひいては世の中を恨み始めた森は、
修学旅行にはマキビシを持参したり、
デニーロにあこがれて仕込みiPhoneを開発するなど、
少しずつ世間に背を向けていった。
そんな彼がたどり着いたのは、
アメーバピグの世界であった。
はたして森は、ピグの世界を抜け出し、
会場にあらわれることができるのであろうか……。
- 八木光太郎(右)
幼いころに両親が他界した八木は、
親戚の叔母のもとへ預けられた。
しかし叔母は酒浸りのアルコール中毒、
「プロレスごっこ」という名の家庭内暴力がふるわれた。
学校でもいじめられ、壮絶な幼少期を送る八木の希望は、
中学生の時に観た「Shall we ダンス?」の世界だった。
映画の舞台となった江古田にあこがれ上京した八木は、
25歳になった今も江古田の夢を捨てきれず、
資金繰りに明け暮れる毎日を送っている……。
危口統之
危口統之(レフェリー)
危口がレフェリーを志したのは数年前、
ヤンキー夫婦の喧嘩に遭遇したのがきっかけだった。
殴られて血まみれの奥さんをみた危口は
「これはイカン」と仲裁に入ろうとしたが、
血走った眼をした旦那に睨まれてしまう。
「何だテメェは! お前もブッ飛ばすぞ!」
そう凄まれた危口は、すごすごと引き下がった。
部屋に帰り、眠りにつこうとしたとき、
ふと昔の記憶がよみがえる。
十年近く前に川崎球場で観た電流爆破デスマッチだ。
爆風に飛ばされながらも最後までリングに立ち続けた、
勇敢なレフェリーの姿だった……。
・得意技
石膏ボードの搬入
・思い出の試合
1994年川崎球場
天龍源一郎×大仁田厚
有刺鉄線電流爆破負けたら引退デスマッチ
・今大会の意気込み
「年明けの1/6〜8に渋谷ワンダーサイトで演劇公演やるんで
よかったら観に来て下さい」
kivikic from ゲロマザファッカーズ
- 菊池明明(左)
菊池がエルサレムで産声を上げたのは、
6月6日6時6分6秒のことだった。
「悪魔の子」と呼ばれた彼女の手足は長く伸び、
「地平線と同じ長さだった」との目撃談もある。
わけあって、今は自由が丘に移り住んでいる。
白湯を愛飲するあまり、
血液は淡い桃色に薄まっている。
- 木引優子(右)
22世紀の北欧ヘルシンキに生まれた彼女は、
タイムマシンで2011年の東京にやってきた。
ヘルシンキの記憶はあるのだが、
どういうわけだか日本語しか話せない。
現在は代官山に暮らしながら、
フィンランドに思いを馳せる毎日。
ひょっとこ乱舞では使い物にならなかった
キビキのマザファッカーボイスが、
プロレスの舞台に響き渡ることはあるのか……?
コツブ桃山城の女子プロ王座決定戦
12/23(金・祝)「コツブ桃山城の女子プロ王座決定戦」
力の有り余った小劇場の強者女優達が、根拠のない意地とプライド、女子プロ王座をかけて戦ってみよう!!というこの企画。
はたしてこれは女子プロなのか、演劇なのか、コントなのか…何が起こるかは当日来てみないと、わからないよ。
出場者:
コツブ桃山城 高山玲子 / 島田桃依
マームとジプシー 伊野香織 / 召田実子
kivikick from ゲロマザーファッカーズ 菊池明明 / 木引優子
ロマンスメイツ 森翔太 / 八木光太郎
レフェリー:危口統之 (悪魔のしるし)
解説:藤原ちから
コントシナリオ提供:藤田貴大 (マームとジプシー)
日時:
12月23日(金・祝)
14:30 OPEN / 15:00 START
18:30 OPEN / 19:00 START
会場:SNAC acceess
料金:前売り・当日/1,500円
予約方法:
kotubu.momoyama@gmail.com
こちらのアドレスに、件名を「コツブ桃山城の女子プロ王座決定戦」とし、
本文に「開始時刻・お名前・枚数・電話番号」を記入の上、メール送信ください。
こちらからの返信を持って、ご予約完了となります。
なお、定員になり次第、受付を締め切らせて頂きます。ご了承ください。
お問い合わせ:
kotubu.momoyama@gmail.com
※イベント当日は 03-6458-8225(SNAC)までお問合わせ下さいませ。
ーーーーー
プロフィール:
コツブ桃山城
2010年春に結成。
女優高山玲子と女優島田桃依の身長153cmユニット。
ゆるいコントを作っては、頼まれれば場所を選ばずどこででも発表する。
高山玲子(たかやまれいこ)
1980年京都生まれ。
役者・映画監督。
マームとジプシー・悪魔のしるし・ままごと・ミクニヤナイハラプロジェクト・ペンギンプルペイルパイルズ・オールツーステップスクールなどなどに出演。
監督作品「Pimple Traveling」「漫画家の話」「聖歌隊物語」などがある。
http://natuchil.jugem.jp/
島田桃依(しまだももい)
青年団所属。
主な出演作品、青年団(作・演出:平田オリザ) 「バルカン動物園」「マッチ売りの少女たち」 映画「歓待」(監督:深田晃司)
他、庭劇団ペニノ・鉄割アルバトロスケット・乞局・五反田団・ままごと・岡崎藝術座・サンプル・悪魔のしるし・鳥公園などに客演。
お尻が大きいのが特徴。
ーーーーー
伊野香織(いのかおり)
9月24日生まれ。東京都三鷹市出身。
特技→歌、バレーボール、エアーバレーボール、劇団四季、持久走。
将来の夢→ミュージカル芸人、箱根駅伝人。
召田実子(めすだじつこ)
hi! i’m jitsuko mesuda from japan! fine thank you! please come on join us! bye!
菊池明明(きくちめいめい)
ナイロン100℃所属。
和光大学在学中に演劇を始める。これまでに、ナイロン100℃、毛皮族、マンションマンション、五反田団、ままごと、ホナガヨウコ企画、□□□三浦康嗣のスカイツリー合唱団、箱庭円舞曲などに出演。
次回出演作はサンプル「女王の器(仮)」2012年2月17日(金)〜26日(日)@川崎市アートセンターアルテリオ小劇場。
木引優子(きびきゆうこ)
2007年青年団入団。
主な出演作に青年団「冒険王」、「青木さん家の奥さん」、「カガクするココロ」、「革命日記」、「マッチ売りの少女たち」、「ソウル市民昭和望郷編」、「ソウル市民1939恋愛二重奏」など。五反田団、サンプル、乞局など外部出演も多数。最近は映画にも興味がある。
パンが好きで、日々おいしいパンや情報を集めている。
森翔太(もりしょうた)
1983年生。鳥取県出身。
脱サラ後、2010年あたりから舞台に関わりだす。現在の主な活動の場は悪魔のしるし。
2011年からアメーバピグを始める。
http://morisatoh.jimdo.com/
八木光太郎(やぎこうたろう)
桐朋学園芸術短期大学演劇専攻科卒業後、ニナガワスタジオなどを経て現在はフリーで活動中。
森翔太さんとは、AVや出会い系などについて語り合う仲。
危口統之(きぐちのりゆき)
1975年岡山県倉敷市生れ。横浜国立大学工学部建設学科卒。
演劇などを企画・制作し上演する団体「悪魔のしるし」主宰・演出担当。
http://www.akumanoshirushi.com/
藤原ちから(ふじわらちから)@pulfujiko
1977年高知市生まれ。編集者、フリーランサー。BricolaQ主宰。雑誌「エクス・ポ」フリーペーパー「路地」、武蔵野美術大学広報誌「mau leaf」などの編集を担当。プルサーマル・フジコ名義で劇評なども執筆。共編著『〈建築〉としてのブックガイド』(明月堂書店)。SNACでは不定期でトークイベント「スナックちから」も開催。
http://bricolaq.com/
藤田貴大(ふじたたかひろ)
マームとジプシー主宰・劇作家・演出家。1985年生まれ、北海道伊達市出身。桜美林大学文学部総合文化学科にて演劇を専攻。
http://mum-gypsy.com